パワハラは和製英語で岡田康子さんたちが考えたという。スエーデンでは「モビング」フランスでは、「モラルハラスメント」
という。ドイツ出身の心理学者で、スウェーデンで産業医を努めたハインツ・レイマンによれば、
@「職場に於いて、同じ人に対して、煩雑にまた徹底的に繰り返される攻撃」と定義する。
スウェーデンで1994年に発布された政令では
A「従業員に対して繰り返し行われる侮辱的な行為、見るからに悪質で、非難すべき行為、それによって職場に於ける共
同体からその従業員をはじき出してしまうような行 為」であるとする。
菊池禮司によれば、
B「力関係で優位にある側が自分より明らかに劣位にある側に対して、 一方的に、相手が精神的、身体的苦痛を強く感
じる、不当な攻撃・加害を反復継続して、 同一集団内で生じる問題行動である」(いじめ論考−いじめの定義をめぐっ
て :現 いわき明星大学教授)
宗像恒次によれば
C「主観的であろうと客観的だろうと、同一共同体の中で、力関係において優位にある者が自分より劣位にある
者に対して、一方的に、身体 的・精神的・社会的苦痛を、一時的又は継続的に与えること。」 (「働く人た
ちのストレス・サバイバル」所収 筑波大学教授)
(注)力関係において優位にある者
1.上司・管理者などと部下 2.平社員と派遣労働者(又は契約社員・アルバイトなど) 3.集団と個人 4.教授と
助手 5.専門力を持つ者と一般社員 6.ベテラン(先輩)と新人
(注)パワハラの起こる職場
1.一般企業 2.スポーツ団体 3.芸能界 4.ボランティア・福祉団体・NPO 5.労働組合 6.官公庁 7.自衛
隊 8警察 9.医療機関 10.教育機関 11.研究機関 12.中小企業 13.大手の量販店(スーパー・家電
など) 14.慈善団体
ハインツ・レイマンによる職場で受けるいじめの5類型
1.部下の自己実現を妨害する
2.部下を孤立させる
3.同僚の前で部下をこき下ろす
4.仕事で部下の信用を傷つける
ハラスメントを的確に捉えた子供の声がある。2月12日毎日新聞からコピーしました