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睡眠について知識を増やしたい人のために

 

分子生物学者であり、睡眠障害専門の内科医でもある粂(くめ)和彦さんによれば、わたしたちが自分の体内に持っている脳内の生物時計は、昼行性の人間の場合、昼間は覚醒中枢に覚醒信号を送って目を覚まさせるのだという。

 体内リズムが正常であれば、生物時計は朝の光の刺激でリセットされ誤差が修正されます。光療法では、午前中に強い光を浴びさせて、生物時計の リセットを進めます。しかし夜遅く、深夜まで明るい部屋で光を浴びていれば、必ず時計は遅れるということです。深夜までの強い光汚染が恒常化すれば、それ だけ1日のリズムが遅れて、朝の光によるリセットが巧く働らいてくれなくなるようです。

  またオレキシンというペプチド・ホルモンの機能が失われると、ナルコレプシという病気が発症することがわかり、別に動物を使った実験で、脳 の中のオレキシンの量を継続的に計測してみると、起きている時間は多く、眠っている時間帯は少なく、1日の内で周期をもって変動していることもわかっているそうです。オレキシンは食欲と覚醒に関与するそうです

。現代人が受けているストレスは、人類が誕生した何百万年前のストレスとは異質の物です。しかしストレスへのホルモンや神経系の反応は、太古か ら変わっていません。猛獣や敵から身を守る反応が、ハイテク情報社会でも変わっていないのです。そのためストレス反応が逆に自己の心身を傷つけてしまうの です。

コルチゾールという副腎皮質ステロイドホルモンは、通常、起床前に分泌が高まり、日中は多く、夜間は少なくなります。しかしストレス反応で、大量に分泌されたコルチゾールなどが消費されず、行き場を失い体や脳神経を傷つけてしまいます。

 

うつ病は必ず不眠から始まると言います。鬱病になると、午前中の覚醒が弱く、午後から元気になります。ちょうど生物時計が半日遅れたか、壊れたかのような 症状を呈しています。恒常的な時差ぼけ状態なのです。過剰なコルチゾールなどにより脳内神経が傷ついた結果かもしれません。

これに対する対策は、ストレス反応物質を消費する簡単な方法が散歩です。

 つぎに夜の光汚染から解放され、夜の暗闇を取り戻すことから始めなければなりません。室内の照明を昼光色の蛍光灯から電球色に変え、明るさも控えめにします。本を読む時はスタンドを使います。(スタンドを使わないと本が読めない程度まで暗くしておく)

寝室は出来るだけ、光が入り込まないようにします。テレビやAV機器、電話などの淡い光もない方がいいと思います。目覚め前に朝の光が入り込ま ない工夫も必要です。エジソン以前の自然な暗さが最適です。睡眠薬や抗鬱薬も朝の目覚めを妨げます。薬の減量と共にしか、概日リズムの回復は困難な場合が あります。

 睡眠障害相談室         http://homepage2 nifty.com/sleep/

 日本睡眠学会の認定医師     http://jssr.jp/oshirase/H15-ninteii.htm

 睡眠障害認定病院        http://www2s.biglobe.ne.jp/~narukohp/2501.html

   

国立鈴鹿病院の副院長安間 文彦さんの提唱する

       質の高い睡眠を得るための14ヶ条(睡眠時無呼吸症候群より)

 

1.睡眠時間は人それじれ。日中の眠気で困らなければ十分

    個人差は有るものの、一般的にはおよそ七時間の睡眠時間が睡眠充足の目安

 

2.刺激物をさけ、眠る前には自分なりのリラックス法を

  就眠前四時間のコーヒー、紅茶、お茶、就眠前一時間のタバコをやめましょう。

  (カフェインは摂取後三〜五時間もの間、体に残る)

   人間の体温は夜中が一番低く、昼間が一番高いそうです。人は体温が下がっていく  時寝付きやすく、体温が上がっていく時は寝付きが悪いことが知られています。

  ぬるいお風呂や軽い散歩など手足末梢、体の表面に血液を回し、脳中枢の温度を下げ  ます。寝床であれこれ心配して中枢の温度を上げれば、寝付きにくくなります。

 

3.眠たくなってから床につく、就床時刻にこだわらない。

   居間の照明を下げ、リラックスした時間を過ごす中で、眠くなれば就床します。眠く無いのに、時間だからと無理に就床してもかえって寝付けません。

 

4.同じ時刻に毎日起床

  健康な人の場合、これが最適ですが、うつなどで休職中の人は、無理に起きず自然に  起きるのが良いようです。周りも起こさないで、本人が起きてくるまで待つようにし  ます。

 

5.光の利用で良い睡眠

   暗い部屋で就眠し朝日光を浴びれば、光の刺激で体内時計がリセットされ、誤差が  修正されます。夜間の廊下やトイレで強い光の刺激を受けないようにします。

 

6.規則正しい三度の食事、規則的な運動習慣

7.昼寝をするなら15時前の二〇〜三〇分

8.眠りが浅い時は、むしろ積極的に遅寝・早起きに

9.睡眠中の激しいイビキ・呼吸停止や足ノビクツキ・ムズムズ違和感には要注意

10.十分眠っても日中眠気が強い時は専門医に

11.睡眠薬代わりの寝酒は不眠の元

12.睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全

13.空腹で眠れない時は、軽い食事を

14.睡眠環境を整える

   

        睡眠時無呼吸症候群  文春新書 安間文彦著

 

睡眠時無呼吸患者の睡眠

    1.健康な人に見られる睡眠の周期が無くなる

    2.睡眠の途中で一晩に300回以上目を覚ました

    3.深いノンレム睡眠の第3段階と大4段階が消失した

    4.浅いノンレム睡眠の第1段階と第2段階だけになった

    5.それでもレム睡眠は存在した。

 

    心臓に何らかの刺激が行くと心臓が尿を作るホルモンを盛んに作る

 

    無呼吸による強いストレスにより本来昼間作られるストレスホルモンが夜間も作られ血圧を上昇さ せる。

    なぜか昼間も血圧があがったままになるか

 

     レム睡眠:脳は起きているに近いが、体はぐったりしている。夢を見る

   ノンレム睡眠:脳が眠る睡眠 4段階ある

                          働く者のメンタルヘルス相談室