子供のいじめも世間や職場のハラスメントの反映です。2004年6月中学二年生の娘を失った埼玉県の両親は
学校の調査の結果「うざい、きもい、ゴキブリ」と言った言葉の暴力や罰ゲームで負けた数だけ男の子に「告白」させるというルールで、5回負けた少女は、その日」男子に嘘の「告白」をさせられました。翌日つまり自殺した日には、残り4人に「告白」するよう強要されていた。(この項2月12日月毎日新聞と赤旗を参照しました。)
この子が自殺の前日に提出した作文が公文書扱いとなり、2月1日に公開され真下。その全文を掲載します。
イツメと同和問題について思ったこと
私は、イジメについて思うこと、少しし
か知らないけど、同和問題について思うこ
とを書きたいと思います。
まずはイジメです。私はどうしてイジメ
をするんだろうと思います。人にはもちろ
ん好き嫌いがあるから、自分と合う人、合
わない人がいるのはあたりまえだと思いま
す。
こう思うのは私だけかもしれませんが、
だったらどうしてイジメなんてするんでし
ょうか? 嫌いならば近づかなければ済む
ことだと思います。わざわざその嫌いな人
を思い出して表面に出すのはむじゅんして
いるのでは? と思います。自分だってム
カムカしてくるだろうし、その相手はもっ
と悲しい思いをしているはずです。
嫌いな人にその人達同士にしか伝わらな
いあだ名をつけ、平気で悪口や残酷な言葉
を言っている人。それを言っている本人達
は楽しいのかもしれない。でも大声で話せ
ば皆に聞こえて周りが嫌な気分になると思
います。私も聞いて、
「もしかしたらこの人物は私なのかもしれ
ない。」
と思い、不安になり恐くなりビクビクして
いた事があります。
私もこういう風に悪口を言ったことがあ
ります。私が悪口を言った相手もこんな思
いをしていたかもと考えると、申し訳なく
なります。
誰だって自分を否定されるのは嫌だと思
うし、つらく悲しいと思います。その人に
対して、私はもう必要のない人間なのか、
もう世界中誰一人と私をこれから必要とし
てくれないのか、考えてみたらとても胸が
痛くなりました。
イジメは自分をどん底まで沈めます。
人には感情があるから、ぶつかりあった
り笑いあったりする事ができます。時には、
友達の意見に影響され、考え方が変わった
り相手を変えることだってあります。主張
とだきょうとつり合わせてうまく友達と付
き合っていけたらと思います。
人は一人じゃ生きていけない。だから友
達をつくる。一人のさみしさが複数でいる
ことの楽しさへ変わる。
生活の仕方とか全く同じの友達はいな
い。だからこそ自分がいろんな感情を知り
成長していけるんだと思います。
次に同和問題について思ったことを書き
ます。
私はこの前の道徳の時間のビデオで、初
めて同和問題を知りました。聞いたことは
あったのかもしれないけど意味はさっぱり
わかりませんでした。
江戸時代とか、そんな大昔の家柄とかを
気にして、家を追いだされてしまった主人
公のおばあさんとお母さんを見て、追い出
した人はとても失礼な人だと思いました。
なぜ、そんなちっぽけな事を気にするんだ
と不思議にも思いました。
今、生きているのは私たちで昔など気に
する必要はないと思いました。
また、主人公の妹が友達と遊んでいると、
その友達のおばあさんが
「あの家の子と遊んじゃだめ。」
と言い、連れて帰る場面がありました。
家柄など選んで産まれてきた訳ではない
」のにどうしてそんな事を言うのだろうと思
いました。
でも物語は最後には理解しあったよう
で、いい結末に終わって良かったです。
人格など関係なしに差別されるなんて悲
しいと思います。
イジメも同和問題も、似たようなもので、
理解しあわず、すれちがいによっておきる
ものだと思います。なので、その二つをよ
くするためには、自分の考えを一方的に通
すのではなく、お互いを理解しあうことが
いいのではと私は思います。少しでも多く
の人が理解しあい、いい方向に進んでくれ
るといいなあと思います。(原文のまま)